時々ですが、タクシー料金を体で支払うという訳の分からない事を言ってくる人が実際に存在しています。
ボク自身タクシー運転手という職業につくまで、体で支払うという事を言ってくる女性がいるというのは都市伝説的なものだと思っていたのですが、タクシー会社に就職して数ヶ月で出会う事ができました。
とはいえ、どんな病気を持っているかもわからない人に体で支払ってもらうわけにもいかないので、当然の様に御断りするんですけどね。
若かりし性欲MAXだった頃のボクは『まじか!そんな楽しい事が起こるんか!タクシースゲーな!』という感じになるとは思うのですが、実際言われたら『いや、意味わからんし。無理に決まってるやん』ととても冷静に対応していました。
同じ体で支払ってもらえるなら、労働をしてもらって、その賃金をボクにくれた方がボクは喜びます。
ここまで読んで頂いたらわかると思いますが、今日も今日とて訳の分からない内容のブログをボクことシィ坊(@shiybou)が書いていきますので、お時間ある方はお付き合いお願いします。
一般的なタクシーのお支払い方法
大抵の方はご存知とは思うのですが、タクシーの料金は『現金・カード・各種チケット』のみです。
カードの中に、クレジットカードやデビットカード、交通系ICカード等ありますが、それは各社取り扱いカードが違うので乗り込む際にご確認ください。
チケットは自分で金額を書き込むタイプの、俗に言う『タクシーチケット』や各社発行されている回数券的な物を指しています。
因みにタクシーチケットでよくあるのが、使用期限が切れている物を平気で出して来るという謎の行為です。
どこかでチケットをもらったけど、チケットを使う程の金額じゃないからという事で、その場は現金で支払いをして後日長距離移動をした時にチケットを出して来るパターンです。
チケットを出して来る人は大抵大人なので、言うまでもないかもしれませんがそれはやってはいけません。
ましてやチケットの期限が切れているにも関わらず、運転手にゴチャを言って使おうとする人が多々いますが、無理な物は無理ですのですぐさま諦めて現金でお支払いください。
因みに、多少期限が切れているくらいなら運転手の匙加減でどうにか出来ない事もありませんが、高圧的に言ったら運転手は基本的に出来る事も出来ないと言う傾向があるのでお気をつけください。
とは言っても会社の事務員さんがユルい場合でなければ換金してもらえない可能性もあるので、これを読んで期限切れのチケットを受け取ったのにはじかれたという様な苦情は一切受け付けておりませんので、受け付けている人を探して苦情を入れてみてください。
それ以外でお支払いは出来ないという事を知っておいてください。
以前の出来事なので、わざわざ書く程でもないと思って書いていないのですが、ボクに対して料金の代わりにパンツを出してきたおばちゃんがいました。
当然ですが、パンツでお支払いは基本的に出来ないという事を知っておいてください。
今回は別の事案を書いていきたいと思います。
そのお客様もお金を持っていなかったので、別の物を使って金銭の代用にしようとしてきました。
と、当然の様にお客様と書きましたが、結局乗車させていないので、お客様でも何でもありません。
夜中の駅前で客待ちをしていた時の出来事
平日だったその日は駅前と言えども終電が終わった後なので、人影すら見えない普段の平日にもまして暇そうな空気が漂っていました。
ボクは売上もそこそこでしたが、無線も当たりそうにない気がして段々帰りたくなってきていました。
外に出てはタバコを吸ってみたり、腰を伸ばしてみたりだと、暇全開で仕事をしている雰囲気だけ出していました。
しばらく車の中で携帯をいじっていると、何処から出てきたのか気づきませんでしたが、大きな声で数名のグループが騒ぎ出しました。
いくら住宅地ではないにしても信じられない声の大きさで、すぐ隣でしゃべっているのではないかと錯覚してしまう程のほたえっぷりです。
『こんな時間に非常識な連中だな・・・』と思っていると、何故そんな所から出てくるんだと思う様な隙間を縫って一人の人が顔を出しました。
新手の襲撃事件に違いない!
『あっ!タクシーおったわ!ほな行くわ!』
ボクはドアを閉めて発車してやろうかと思いましたが、売り上げの事を考えてしまってその人が来るのを待ってしまいました。
その人はドアから顔だけ入れて酒焼けしたガラガラ声で私に言ってきました。
『おっちゃん!お金ないねんけど中央まで乗せってって~や!』
因みに中央というのは、阪神尼崎近辺の飲み屋街を指します。
言うまでもないとは思いますが、とってもガラの悪い地域で私は中央近辺で仕事をするのをとても嫌っていました。
そんな事より、お金が無いとはどういう事でしょうか。
まぁ、正直なのは良い事だと思いますよ。
現着してからお金が無いと言われた方が運転手としては困りますからね。
それに『おっちゃん!』と凄い威勢よく言っていますが、私より軽く見積もっても20歳以上年上の糞ババアです。
私はその糞ババアに対して言いました。
『なんの罰でタダで尼崎まで行かなあかんねん!行くわけないやろ!』
お客様ではないと判断したボクの口調は荒い事この上ありません。
それを聞いて糞ババアはボクに言ってきました。
『別にタダで行けとは言ってないやないの!』
お金がないと言っておきながら『タダで行けとは言っていない』とはどういう意味なのでしょう。
仮にカードやチケットを持っていたとしても、この手の態度の人間を乗せてもトラブルになるだけなので、ボクはもう乗せるつもりは微塵もありませんでした。
しかし一応どのようにして支払いするのか気になったので、一応聞いてみる事にしました。
『金持ってないって言うたクセにどないして料金払うんや!』
どうでも良い感が丸出し過ぎて自分でも怖いくらいですが、ボクはこの様な言葉で聞きました。
するとその糞ババアが車の中に乗り込んで来て言いました。
『ちゃんと体で払うがな。』
人が生きている奇跡という物をボクは理解していますし、命の大切さは知っているつもりです。
どんな人間でも生きている意味がない人間なんていないと思っています。
因みにボクは殺人犯やその他凶悪な犯罪者は人間として見ていませんので、死のうが殺されようが知った事ではありませんので死刑反対派の人間ではないので勘違いしないでくださいね。
多分この糞ババアはその様な犯罪者ではないので、人間として見ていますが、私はついつい言ってしまいました。
『死ね!今すぐ死ね!』
そんな事を言ってはダメなんですよ。
普段はそんな事言ったら罰があたると思いますが、今回ばかりは厳しい事で有名な閻魔大王様も許してくれるに違いありません。
糞ババア、食い下がる
ボクに罵声を浴びせられながらもおばちゃんという生き物は強くて中々引き下がってくれません。
『何で死ななあかんねんな!ちゃんと体で支払いするって言ってるやないの!タダゆーてへんねんからええやないの!』
この期に及んでまだそのようなふざけた事を言っています。
体で支払いされるくらいならタダで走った方がまだマシです。
『お前気持ち悪いんじゃ!さっさと出ろやボケ!!』
最早ただの悪口です。
それに対して糞ババアはまだ言ってきます。
『どこが気持ち悪いんよ!そんなん言われた事ないわ!』
多分ですよ。
多分ですけど、面と向かって言われていないだけで実際は気持ち悪いと思われているに違いありません。
何処が気持ち悪いか聞かれたので、ボクは仕方なく気持ち悪い所を教えてあげる事にしました。
『そもそも何で角刈りやねん!肥えとるし、そんなもんに体で支払うとか言われたらどない考えても気持ち悪いやないか!どこに5,000円以上の値打ちあんねん!はよ出ろ!こっちは忙しいんじゃ!』
本当は暇ですし、ボク自身も肥えてるんですけどね。
流石にこれで勢いが止まって、若干シュンとしている様に見えましたが、若干の沈黙の後にまた口を開いてきました。
『髪の毛はミスって切ってもたんや!』
自分で髪の毛切ってんのか?
もういよいよ意味がわかりません。
何でボクは普通に仕事しているだけなのにこんな目にあってしまうのでしょうか。
段々悲しくなってきてボクはおばちゃんに言いました。
『おばちゃん悪いけど支払いは現金かカードかチケットしか無理やねん。』
ボクの言葉をやっと理解してくれて、糞ババアは降りようとしてくれました。
車から降りる瞬間に言ってきました。
『年寄りの運転手やったら行ってくれるかな?』
ボクは無言でドアを閉めて入庫しました。
実際タクシー代を体で支払いできるのか
ボクの知っている限り入庫後喫煙所でネタにされるだけで、実際に受けた運転手がいるという話は聞いた事がありません。
しかし、一定数体で支払うという内容を言ってくる女性はいらっしゃいます。
今回書いたのは高齢女性でしたが、20代くらいのお嬢さんから言われた事もあります。
いくら自分に自信があってもボクの知っている限り受ける運転手はいないのでやめておくべきです。
運転手におちょくられる上に事務所に戻ってから散々馬鹿にされますからね。
下手に車載カメラに写っている状態で言ってしまうと、『要注意人物』的な感じで顔が会社の掲示板に張り出されてしまう事もあるかと思います。
酔って言った勢いなのかもしれませんが、割と長い間ネタにされて、運転中に見かけたりしたら仲間の運転手に電話で『おい!あの変な姉ちゃん○○の前を東向きに歩いてるぞ!』とか言われて無駄に見に来られるという事態も起こります。
これを読んで下さっている人はわかると思いますが、とても恥ずかしい事なので、そういった支払い方法の提示はしないでくださいね。
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