タクシー営業をしているドライバーから見るとタクシーが稼げる時間はやはり深夜になります。
勿論深夜となってくると電車やバスなども走っていませんので、長距離を移動するとなると自家用車で移動するかタクシーで移動するかしか選択肢がありませんので、電車やバスが走っている時間帯に比べてお客様の単価が上がってきます。
タクシーに乗らない方はご存知ないかもしれませんが、深夜になると深夜料金というものも発生してきますので、お昼等に比べて料金が高くなります。
ではそんな深夜料金ですが、何時から始まって、何時になったら終わるのかという事や、深夜料金はどれくらい値段が上がるのかを書いていきたいと思います。
タクシーの深夜料金の時間帯と料金の計算方法
タクシーの深夜料金の開始時間は22時からとなっているのが大半になっています。
大半になっているという事は22時から適応されない地域及び会社があるわけですが、そういった地域や会社は23時からの適応となるようです。
ボクが乗務しているエリアでは22時から自動的に深夜料金へと切り替わります。
そして深夜料金が適応されるのは5時までとなっていて、同じように自動で通常料金に切り替わります。
適応開始時間が23時の地域でも終了時間は5時までとなっています。
したがって深夜料金が適応されるのは22時又は23時から翌朝5時までという事になります。
深夜料金はどれくらい上がるの?
深夜料金は基本的に2割増となります。
とは言っても22時を過ぎてからメーターを押しても初期の運賃は増加しません。
因みにですがボクの営業エリアの兵庫県阪神地区は初乗運賃が1.5kmで660円となり、加算運賃が以降230mごとに80円となっていて、時間距離併用制運賃は1分25秒ごとに80円となっています。
時間距離併用制運賃っていきなり出てきても意味が解らないと思うので補足で説明しておくと、高速道路を走行している時以外で時速10km/hを下回った時に時間を距離に換算する運賃の事をさしています。
単純に信号で止まった時や渋滞にはまって時速10km/h以下になった時に発動する運賃だと思っていただければ良いかと思います。
この料金の初乗運賃以外の加算運賃と時間距離併用制運賃が2割増となるのが深夜料金になります。
とは言っても80円に2割乗っかってくるのではなくて、230mが2割短くなるとか1分25秒が2割短くなるという考え方ですので、お客様から見れば運賃が上がったと言う感じよりも運賃の上りが早くなったと思っていただければ良いかと思います。
深夜に高速道路に乗った時なんて車も少ないのでそれなりのスピードが出るじゃないですか。すると面白いくらいポンポン80円ずつ加算されて行くので運転手サイドから言わせたら気持ちいい事この上ないですよね。
ついでに言っておきますが、高速道路の通行料は別料金になっていますので、運賃とは別に高速道路の通行料を請求させていただきます。
そしてこれは意外と知られてない事なのですが、お客様が降車されてからドライバーが自分の仕事場に帰る際に使う高速道路の通行料はドライバー負担となりますので、お客様に請求される事はありませんが、一部例外が有るので紹介しておきます。
例えば我が町芦屋市から大阪に行った場合に帰る道は下道を使って帰られるのに、わざわざ高速道路で帰るという選択肢を選んだので運転手が負担するのは当然の事ですよね。
しかし、例えば我が町芦屋市から淡路島に行った時は少々答えが変わってきます。
淡路島から帰るには残念ながら下道がありません。
絶対に明石海峡大橋を通らなければ戻ってくる事が出来ないんですよね。
絶対に有料道路を通らなければ帰る事が出来ない場合は帰りの有料道路の通行料もお客様に請求する事になっています。
しかし、その通行料は最短でなくてはいけませんので、例えば淡路島の中央付近の洲本まで行った場合は洲本から深江の通行料を貰うのではなく、淡路から垂水までの最短の通行料しか請求できませんので、洲本から淡路までは下道で移動して、垂水から芦屋までは下道で帰ってくる必要があるという感じになります。
説明がビックリするくらい地元寄りになってしまったので、説明の為に神戸淡路鳴門自動車道の本四高速のサイトをリンクしておきますので気になる人は覗いてみてください。
料金が深夜料金に切り替わる際に気を付けておくべき事
先述の通り、深夜料金は自動で切り替わるのですが、自動で切り替わるためには時計が料金メーターの中に組み込まれていないと時間がわかりませんよね。
こんな事を書いて馬鹿にしているのかと思われるかもしれませんが、メーターの中に時計が入っているのです。
その時計が22時を回った時点で深夜料金に切り替わるわけなんですけれども、乗車時間が22時よりも以前なら適応されないという事はありません。
22時を回った瞬間から加算速度が上がり出すという事をまずは知っておいてください。
気を付けて頂きたいのはここからで、メーターの時間は正確ではありません。
俗に言う電波時計みたいな素晴らしい機能なんてついていないので、運転手が適当な人間であればある程時間がくるっているとボクは思っています。
自分でちゃんと合わさないといけないので、酷い車だと30分も早く深夜料金が発生するという事態も起こります。ボクも人の車に乗った時に21時30分になった瞬間深夜料金に切り替わってびっくりした事があります。
ボクの印象ですが、基本的にメーターの時間は合っていないと思っています。
しかも何故か絶対に時間が早くなっていて、今まで22時なっても深夜料金に切り替わらなかった事は一度もありません。
ですので、きわどい時間にタクシーに乗った場合は深夜料金になっていないかを確認しておかなければいけません。
確認しろと言われても確認の仕方なんてわかりませんよね?
ではどうやって確認するかを書いていきたいと思います。
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深夜料金になっているかいないかを確認する方法
深夜料金が発動している時は、合図があります。
タクシーに乗って、実車ボタンを運転手が押した際に大抵の場合『ピッ』と音がなるのですが、その音が2回鳴ったら深夜料金になっているという事になります。
22時前にボタンの音が2回鳴ったら不当に深夜料金となっているので運転手に『割増になってますよ』と言ってください。
大抵の運転手は気付いてすぐに戻すと思うのですが、戻し方はもう一度実車ボタンを押すので、『ピッ』となります。
2回音が鳴った後にすぐ1回鳴れば運転手が気付いて戻したという事になりますので、その場合は問題ありません。
では22時をまたぐ様に乗っている場合はどうなるのでしょうか。
メーターが回っている状態で深夜料金に切り替わる時は『ピーピーピーピー』というように割と大き目の警告音的な音が中々長い間鳴ります。
それが22時よりも早くなった場合は不当に深夜料金になっているので、先述の通り運転手に言っていただければ良いと思います。
これも大抵運転手が戻しますが、ピーピー鳴っている間にもう一度実車ボタンを押せば戻ります。
この時も1回『ピッ』となりますので、それで通常料金に戻ったという事を確認して頂ければと思います。
ボク自身何社かのメーターをさわらせていただいていますが、今までのメーターは全てこの様になっていました。
しかしボクの知っている範囲なんて大した事ないのでもしかしたら違うメーターもあるのかもしれませんが、何らかの音が鳴ってくれるとは思うので、ギリギリに乗車された方はお気をつけくださいね。
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タクシーの料金に関するまとめ
タクシーは基本22時から翌朝5時が深夜時間帯となって、料金が2割加算される事になります。
一部地域や会社によっては23時から翌朝5時となっていますので、ご自身がお使いになる地域がどうなっているかご確認いただければと思います。
そして、22時前でも深夜料金になっている事が絶対に無いとは言い切れないので、きわどい時間にご乗車された場合はドライバー任せにしないでご自分でもご確認いただけたら、後々のトラブルを回避できると思います。
最悪音がわからなかったという場合は左前の表示板がどうなっているかを見ればわかります。
賃走となっていれば通常料金で、割増となっていれば深夜料金という事ですが、基本的に表示板は外向きに付いているので、フロントガラスに反射しているのを見なければいけないとおもいますけどね。
タクシーの深夜料金の仕組みをザっと書いてみましたが、お分かりいただけましたでようか?
少しでもタクシーの事を知ってもらって、使った時に可能な限り損をしない様にしてくださいね。
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