最近よく取り上げられている煽り運転ですが、どう考えても今更感しかないと思いませんか?
私の人生で最も古い煽られた記憶は、私が小学校4年生くらいの時に今は亡きパッパが煽られてメッチャ怒って喧嘩してたのを記憶しています。
間違いなく4年生だったらば今から30年程昔のお話になりますね。
当然私が免許を取得した頃も煽り運転なんて存在していましたし、ケンカになった事も実際あります。
そんな煽り運転ですが、今はドライブレコーダーが多くの車に付いているから証拠として残りやすいし、それをyoutubeに上げたりするから目に止まるようになったんでしょうね。
昔は煽り運転で捕まるというよりも、煽り運転の末に傷害罪とかで引っ張られるって感じだったのではないでしょうかね。
さて、そんな今流行の煽り運転ですけども、私シィ坊は早速煽られました。
しかもタクシーに乗務している時じゃないんですよ!
自家用で実家から自宅という実質5分程度の間で煽られました。
ビックリするくらい排気音がうるさい車に煽られる
それは夜中の3時を過ぎた頃でした。
タクシーの乗務を終えて実家に帰り、服を制服から翌日の仕事着に着替えて自宅に帰ろうと車を走らせました。
そろそろ自宅まで折り返し地点という所に差し掛かった頃に前をゆっくり走る化石かと思うくらい古い型で車高が指3本分くらいしかないセルシオに追いつきました。
歩いている人の方が早いんじゃないかと思うくらいゆっくり走っている化石セルシオ。
型が古すぎて『まさかこれが限界のスピードか?』と一瞬考えてしまった事は内緒にしておきます。
その道は道幅も狭いし、国道の手前だったので、国道からの左折でいつ対向が来てもおかしくない場所だったので、私は後ろをゆっくりついていく事にしました。
揉め事は極力避けたいというチキンハートの私
良い様に言えば『君子、危うきに近寄らず』ですね。
私の様な高貴な人間は言動を慎んで、自ら災いをもたらせたり、揉め事を起こしたりする様な馬鹿な真似はしません。
前の車がゆっくり進んでいるのならばゆっくりと付いて行けばいいじゃないですか。ゆっくりでも確実に我が家に近づいている事には変わりありませんからね。
決してその車に乗っている金髪のお兄さんと喧嘩になるのが怖くてゆっくり行こうと決めたわけじゃないので、その辺りは重々ご承知ください。
私は特に何も考える事無く化石セルシオについていきました。
左によってハザードを出す化石セルシオ
後ろに私がいる事に気付いたのか、化石セルシオは気持ちだけ左に寄ってハザードをだしました。
私は『先行っていいよ!』という意味だと思ったので、右ウインカーを出して追い抜こうとしました。
私が対向に気を付けながら右車線に出た瞬間、化石セルシオは馬鹿みたいに大きな排気音を出しながら私に幅寄せしてきました。
私は『あ、面倒くさいパターンや』と思って化石セルシオの後ろに再び付きました。
私の前に入ったセルシオはゆっくり進みながらブレーキを踏んで止まってみたり、ブンブンとエンジンを空ぶかししてみたりと何がしたいのか全くわからないですが、取り敢えず楽しそうです。
目的はよくわかりませんが、私をおちょくって遊んでいる様です。
時間がもったいないので右折してみる
信号4回分くらいお遊びに付き合ってあげる優しさを見せてあげたので、そろそろ良いかなと思って急発進して右折してみました。
道なんてどこででも繋がっているわけですから、少々遠回りして別のルートで帰る事なんて何てことはないですよね。
右折して別ルートで帰ろうと思っていると、後ろから化石セルシオが追いかけてきました。
わざわざバックしてまで右折して、私を追いかけて来るなんて暇人の所業以外考えられません。
私の後ろについて、パッシングをしながらクラクションを鳴らすという両手をふんだんに使って威圧してきます。
後ろで何をされようが知った事ではないので、特に気にすることなく走りつづけました。
無理やり追い抜きをしてくる化石セルシオ
狭い道なのにグイグイ私の右側から追い抜きをしようと試みる化石セルシオ。
狭い道で追い抜こうと私に並んできたのは良いですが、残念な事に電柱に行く手を阻まれて後退していってしまいました。
しばらく走って大き目の道に出ると、ここぞとばかりに追い抜いてきて、私の前に出て進路を塞いで停車しました。
振り上げた拳をどの様に納めるのか、それとも振り下ろして来るのか楽しみですよね。
運転席のドアが開き、若人が出て来る
運転席のドアが開いて金髪の若人が降りてきました。
私の推測ですが、おそらく何か私に用事があるのでしょう。
仕方がないから遊んであげるしか選択肢はないですよね。
若人は車から降りてきた瞬間何か大きな声でこちらに言いましたが、違う所に驚き過ぎて何を言っているか全く聞き取れませんでした。
若人の声を聞いた瞬間に私が思ったのは『こいつソプラノ歌手か?』でした。
よもやメンズの声帯から繰り出された音とは思えない程高いピッチです。まさか降りてきた瞬間にファルセットを披露してくれるとは思わなかったので、そちらに気を取られてしまい言葉の内容が聞き取れなかったのは完全に私のミスです。
仕方がないのではったりで凌ぐ
面倒な揉め事は基本的に嫌いです。弱い者イジメをする趣味もありません。
仕方がないので、適当な事を言ってソプラノ男子に『俺は何て馬鹿な事をしたんだ』と後悔させるだけさせてその場を凌ぐのが面白そうですよね。
今回の事がトラウマになって以後煽り運転みたいなくだらない遊びをしなくなってくれればそれはそれで良い事ですからね。
さて、私もドアを開けて降りて行ってみる事にしますが、やはり肝心なのはファーストインパクトですよね。その時に何を言うかもポイントですよね。
そんな私のセリフは『兄ちゃんエライ楽しそうやな。おっちゃんも混ぜてや』でいきました。
夜中の3時過ぎに普通のファミリーカーから身長175㎝、体重104㎏で作務衣を着た前歯が4本ないオッサンがこんなセリフを吐きながら降りてきてメガネを外し始めたら完全にホラーじゃないですか?
私が逆の立場だったら自分の愚かさを悔いながら、この最悪と言っても過言ではない状況に一刻も早くピリオドを打つ作戦を全脳細胞を使って考えるに違いありません。
案の定ソプラノ男子も『いや、すいません、間違えました』と何を間違えてこんな事になったのかわかりませんが、兎に角間違えたと言ってその場を凌ごうとしているのが感じ取れました。
それ以上の事は何もしない
雰囲気的に自分がやった事を悔いてそうだったので、私はそれ以上ソプラノ男子を追い詰める様な事はやめておこうと思ったので、『なんや。間違えたんやったらしゃーないな。間違えんように気付けや。』と優しい言葉をかけてあげて車に乗り込もうとしました。
するとソプラノ君は『すいませんでした!』と大きな声を出して直角に頭を下げて微動だにしません。
うん。
私はね、前に進みたいんだよね。
君がそこにいるのも邪魔ですけれども、君の車があるせいで私の行きたい方向に進めないんですよね。
取り敢えずもう言って良いよって言おうと思って窓を開けて私は言いました。
『兄ちゃん。わる…
『すいません!すいません!ほんますいません!勘弁してください!』
いや、そこまで怖がらせるつもりはなかったんだ。
なんかごめん。
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