殺人未遂罪:殺人未遂とは、加害者が殺意をもって殺害行為に及んだものの、被害者が死亡しなかった場合に殺人未遂罪が成立します。殺人未遂罪の刑事罰は基本的に5年以上の懲役となりますが、未遂減免により減刑される事もあります。
このテキストは上記の内容を頭に入れて、しっかりと理解した上でお読みください。
殺人未遂?自称被害者の訴えが酷い
先日車を運転していると、私の前をビックリするくらいゆっくりと走る原付に遭遇しました。逆に転倒しない方が不思議なくらいゆっくりと走る原付を追い越したいのですが、暴走族を彷彿とさせる程ふらふらと蛇行運転をするので下手に追い越そうとして引っかけても嫌なので少し距離をとってついていく事にしました。
しばらく着いていくと右前方に中学生くらいの男の子3人が立ち話をしているのが見えてきました。
そこで事件は起こりました。
まさかの殺人未遂事件勃発!?
その中学生の横を原付が通り過ぎる寸前の出来事です。
何も起こっていないのに、原付がビックリするくらいフラフラして止まりました。
足を付いてフルフェイスのヘルメットを取った原付ライダーは予想通りおばちゃんでした。おばちゃんは中学生の方向にドシドシと歩いて行ったかと思うと大声で叫びました。
『危ないやないの!私を殺す気か!』
私を含めて誰もが何の事かわからず唖然としています。
私が後ろに止まっているのに気付いたおばちゃんはドシドシと私の方向に向かって歩いてきます。面倒な事に巻き込まれるのは確定ですが、逃げ場のない私はおばちゃんの対応をするという選択をしました。
『あんた見たな!あの子ら私を殺そうとしたな!』
何を言っているのかわからない私は『何かしたんですか?』という投げやり感満載の口調で言いました。するとおばちゃんは大声でいいます。
『そこに石置いて私を殺そうとしたやないの!』
指さす方向を見てみると2歳児くらいの拳程度の大きさの石が道路の真ん中に転がっていました。
私の見る限りですが、その子達が置いたという証拠は一切見当たりませんが、おばちゃんは確実にその子達が置いたと言い張っているので何らかの証拠があるのでしょうね。
おばちゃんは『警察呼ぶから!』と言って電話をしています。私はこれ以上の面倒に巻き込まれるのは御免なので、おばちゃんにばれない様にこっそりバックしていきました。ここにきて愛車のセレナe-powerの力が発揮されます。小さなモーター音しかしないのでおばちゃんは車が動いている事に気付きません。電話に気を取られている間に逃げるしかありませんよね。
狭い道なので鬼バックで逃げるわけにもいかないのでソロソロとバックしていたら非常に残念ながらおばちゃんに発見されてしまいました。
『あんたは目撃者やから証言する義務がある!』
そんな義務はない。
おばちゃんに急いでいるから行かせてくれと何故かお願いしましたが、一向に行かせてくれる気配もありません。
しかし今の中学生って真面目ですよね。私とおばちゃんが話している間も大人しく同じ場所でジッと待っています。私がその中学生だったら間違いなく一瞬で退散してる自信があります。
警察の到着
しばらくおばちゃんと話をしていましたが、これは話が本当に通じないタイプのおばちゃんだと理解したので観念して警察の到着を待っていました。
するとパトカーがサイレンを鳴らしながら2台立て続けに到着したかと思ったら、原付みたいなバイクに乗った警察も3台到着しました。
こんな事で何で沢山警察が来たかわかりますか?
『私殺されかけてます!殺人未遂です!助けてください!』という通報が入ったので、万全の体制を取ろうとした結果です。なんならこれ以上来る予定だったそうですが、無線ですぐに連絡して増員を断っていました。
警察も遊んでいるわけではないので、続々と帰っていってしまい、パトカーが1台だけ残っておばちゃんと中学生、私に事情聴取をしていきました。
『変なおばちゃんが騒いでいるだけです』という事以外一切言う事もないのでとにかく行かせてくれと言っていたのですが、おばちゃんが大暴れで全然終わりそうにありません。
『私は被害者や!助けて!殺される!』と壊れたレコードの様に何度も何度も叫んでいる滑稽な絵面を見続けていました。
ある程度して中学生が解放されて去っていこうとしたらおばちゃんは今まで以上の大声で叫びます。
『この殺人中学生!!』
誰も死んでいない。
とんでもないおばちゃんです。何がしたいのか全くわかりません。
続いて私も行っていいと言われたので行こうとしたのですが、おばちゃんの原付が邪魔で進めません。警察官が移動させようと原付に触ったらおばちゃんはまた叫び出しました。
『それ私の!泥棒!触るな泥棒!』
警察官は無視して移動させてくれたので私はゆっくり進んでいきました。
するとおばちゃんが私の車の前に飛び出して来て叫びます。
『わざとぶつかってこようとした!殺人未遂や!』
殺人未遂という言葉を覚えたてだから使いたいのか?と思う程殺人未遂を多用してきます。警察もいよいよ面倒になったのか、場所を警察署に変えようと言っています。
おばちゃんは叫びながら必死の抵抗をみせていますが、警察は容赦なくパトカーに押し込んでいます。
『誰か助けて!だーれーかー!』
連れていかれるおばちゃんを見送りながら頭の中にはドナドナが流れていました。
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